以前に軟水・硬水について触れましたが、今回はお料理と飲み物との相性について、調べました。
用途 | 軟水 | 硬水 | |
コーヒー | ◎ | △ | 深煎りの一部のコーヒーは硬水のほうが合う |
緑茶 | ◎ | × | 硬水を使うとタンニンに反応して黒くなってしまう |
紅茶 | ◎ | △ | 緑茶と同じだがリーフの種類によって異なります |
日本料理 | ◎ | ○ | 硬水を使うとうまみ成分を分解してしまいます |
炊飯 | ◎ | × | 硬水で炊くとパサパサになる |
薬の飲み水 | ◎ | × | 硬水は薬の成分に悪影響を与える場合があります |
煮豆 | ◎ | × | 硬水で煮ると豆にしわができてふっくらしません |
粉ミルク | ◎ | × | 粉ミルクは軟水用に成分調整されています |
製氷 | ◎ | ○ | 軟水で製氷すれば透明で融けにくい氷ができます |
ポトフ | ○ | ◎ | 硬水のほうがアクが出やすい |
パスタ | ○ | ◎ | 硬水のほうがコシの強いパスタができます |
ダイエット | × | ◎ | 硬水は便秘解消に役立ちます |
ミネラル補給 | ○ | ◎ | ミネラル含有量が硬水のほうが多い |
酒の醸造 | △ | △ | 灘は硬水、伏見は軟水を使用。好みによります |
軟水・硬水とお料理、飲み物の関係はざっと表のような感じになります。
紅茶の場合、ダージリンなどの高品質葉の場合は硬度50までの軟水が適しています。一方、アッサム、ケニア、アールグレイ、ラプサンス・チョンなどの個性の強いリーフは硬水が適しているのです。コーヒーの場合は硬水が苦味成分を抑制する性質があるので深煎りの一部の品種(フレンチロースト、イタリアンロースト)では硬水のほうがおいしい場合もあります。 そして、緑茶の旨みを引き出すには軟水が適しているのです。これは、緑茶のタンニンが天然水のカルシウムと結合して、タンニンの旨み成分をうまく閉じ込めてくれるのでおいしくなります。
こうして、お水にこだわることにより、お料理や嗜好品にも深みが加わることとなるのではないでしょうか。